2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧
薬剤師夫婦/夫です。 慢性期病院における服薬指導は、急性期病院と比べると実施率が低く、形骸化している印象を持つ人も多い。しかし、その必要性が低いというわけではない。むしろ、医療の継続性や再入院防止という観点からは、極めて重要な役割を担ってい…
薬剤師夫婦/夫です。 新薬の登場は、医療現場に希望と緊張を同時にもたらす。 アルツハイマー型認知症に対する新たな治療薬「レケンビ®️(レカネマブ)」が登場したとき、多くの医師、介護者、患者家族がその可能性に注目した。「疾患修飾薬」として認知症の…
薬剤師夫婦/夫です。 小学1年生、はじめての授業参観 今日は長男の授業参観があった。小学1年生として迎える2回目の参観日。 気温34度、梅雨時期の蒸し暑さが重なり、教室内は扇風機(弱)をつけなければ汗ばむ環境だった。 授業内容は折り紙工作。折って、…
薬剤師夫婦/夫です。 ARBの臓器保護作用とは何か ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)は、高血圧治療薬として広く用いられているが、その本質的価値は「血圧降下作用」だけにとどまらない。多くの臨床試験により、ARBには腎臓、心臓、脳血管、血管内皮な…
薬剤師夫婦/夫です。 不眠症治療において、薬物療法は単剤での効果が不十分な場合に複数薬剤を組み合わせることがある。その中でも、ラメルテオン(商品名:ロゼレム®️)とオレキシン受容体拮抗薬(スボレキサント、レンボレキサント)との併用は、作用機序…
薬剤師夫婦/夫です。 ※主に医療用のものを想定して言及しています 「効果があるから続けている」は本当か 整腸剤は、ビフィズス菌や乳酸菌、酪酸菌などを含む製剤であり、便通改善や腸内環境の正常化を目的として広く用いられている。高齢者施設や療養病棟…
薬剤師夫婦/夫です。 低カリウム血症の治療において、経口カリウム製剤の選択と用量調整は非常に重要である。特に昨今の医薬品流通状況の不安定さから、入荷できる製剤が限られる中で、「K値が2.2mEq/L」など重度の低カリウム血症では、補正量の不足は致命…
薬剤師夫婦/夫です。 特別養護老人ホーム(特養)の現場では、今、利用者の重症化が急速に進んでいる。数年前までは数十人が待機していた入所枠が、いまや空きが出るほどに状況が変化している。そうした中、運営側も含めて「できるだけ施設内で看取りまで含…
薬剤師夫婦/夫です。 トルバプタン(サムスカ®️)は、利尿作用を有するバソプレシンV2受容体拮抗薬であり、心不全や肝硬変、ADPKD(常染色体優性多発性嚢胞腎)などの水貯留状態に用いられる。 特に低ナトリウム血症を是正する強力な効果を有する一方で、初…
薬剤師夫婦/夫です。 薬剤師という職能の価値は、単なる調剤や鑑査にとどまらない。むしろ真価が発揮されるのは、医師と薬剤師が対話し、協議する場面にこそあると考える。 医師は「薬だけ」を見ていない 例えば、「眼精疲労に使う点眼薬は?」「類天疱瘡の…
薬剤師夫婦/夫です。 ワーファリンが選ばれるべき症例とは 現在、抗凝固療法の主流はDOAC(直接経口抗凝固薬)である。しかし、ワーファリン(ワルファリン)は適応を見極めれば、今なお第一選択となる重要な薬剤である。 特に以下の症例では、ガイドライン…
薬剤師夫婦/夫です。 呼吸苦と呼吸困難感の違い 医療現場でしばしば使われる「呼吸苦」と「呼吸困難感」という言葉。両者は混同されがちだが、基本的には同義と考えて差し支えない。いずれも、患者が自覚する「息苦しさ」という主観的な不快感を指す表現で…
薬剤師夫婦/夫です。 〜作用機序と適応の視点から整理する〜 共通点:D2部分アゴニストという新しい発想 非定型抗精神病薬として知られるレキサルティ®️(ブレクスピプラゾール)とエビリファイ®️(アリピプラゾール)は、どちらもドパミンD2受容体の部分ア…
薬剤師夫婦/夫です。 サレド®(一般名:サリドマイド)は、かつて世界的な薬害事件を引き起こした薬剤であり、その後、免疫調整薬として再評価されたものの、いまもなお極めて高い催奇形性を持つ毒薬として厳格に管理されている。その管理体制が近年、大き…
薬剤師夫婦/夫です。 認知症治療薬にはさまざまなタイプが存在するが、大きく分けて「メマンチン」と「アセチルコリンエステラーゼ(ChE)阻害薬」系に分類できる。両者は作用機序も脳への影響も異なり、特に高齢者に対して使用する場合には、慎重な用量設計…
薬剤師夫婦/夫です。 パーキンソン病治療において、レボドパ製剤(たとえばネオドパストン®️)の突然の中止は、極めて重大な合併症を引き起こす可能性がある。その代表例が「悪性症候群」である。 ネオドパストンの急な中止は危険 レボドパはパーキンソン病…
薬剤師夫婦/夫です。 抗てんかん薬として長年使われてきた「フェノバール®️」(フェノバルビタール)は、現在でも一部の臨床現場で利用されている。しかし、近年では新規抗てんかん薬への切り替えが進められており、その際に必要となるのが「フェノバール換…
薬剤師夫婦/夫です。 近年、睡眠薬の選択肢としてルネスタ®️(エスゾピクロン)が登場し、アモバン®️(ゾピクロン)に代わる「改良型」として普及してきた。しかし、実際の臨床現場では「エスゾピクロンも苦い」との声が少なくない。今回、エスゾピクロンの…
薬剤師夫婦/夫です。 今回は頭痛に悩む54歳女性のケースをもとに、薬学生に役立つ知識を整理する。 症例紹介 患者は54歳女性。定期薬としてアトルバスタチン5mgを夕食後に服用している。整形外科で腰痛のためトラマドール・アセトアミノフェン配合錠(トラム…
薬剤師夫婦/夫である。 本日はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)について述べたい。COPDは肺が不可逆的に伸展しなくなり、酸素交換の効率が低下する病態である。主な原因はタバコであり、近年では禁煙の普及により病型の偏りにも変化がみられるようになった。COPDは…
薬剤師夫婦/夫です。 花粉症は、春先から多くの人を悩ませるアレルギー疾患である。くしゃみ、鼻水、鼻詰まりといった症状は、日常生活の質(QOL)を低下させ、仕事の生産性も著しく下げる。特に、症状が酷い場合には咳が止まらなくなり、呼吸困難を伴うケース…
薬剤師夫婦/夫です。 服薬管理を主とした薬物治療をお手伝いさせていただく関係で、様々なご家庭を訪問している。 訪問先で見た、それぞれの暮らし 訪問先のご自宅では、整然とした空間もあれば、多少雑然としていても住む人の過ごしやすさを重視した家もあ…
薬剤師夫婦/夫です。 (2022年9月の出来事) 子どものペースが優先される現実 子どもがいると、自分のペースより子どものペースが優先されるものである。 口で言うのは簡単だが、親にとっては少なからずストレスとなる。 三人の子ども、目が行き届かない日々 …
薬剤師夫婦/夫です。 本日は「ピロリ除菌」について。 (今から6年前の出来事) ピロリ菌とは何か ピロリ菌は、胃潰瘍や胃がんのリスクを高めることで知られている。 感染が確認された場合、積極的に除菌することが推奨されている。 除菌の適応年齢には原則と…
薬剤師夫婦/夫です。 薬剤師はAIで不要になるのか?私の考えとこれからの働き方 AIの登場により「消える職業」という話題が盛んである。薬剤師も例外ではなく、薬の調剤や管理の一部はAIやロボットに代替される可能性がある。 しかし、薬剤師という専門職が…
薬剤師夫婦/夫です。 若さと健康は、失って初めてその有り難みに気付くものである。 誰もが人生の最期まで着実に歩みを進めている。 好きなことをしていれば時間は短く感じ、苦しいことをしていれば長く感じる。しかし、時間は誰に対しても平等である。 若い…
薬剤師夫婦/夫です。 改めて私のプロフィールを記事にしておこうと思う。 幼少期~少年期 1987年、鹿児島県薩摩川内市にて生誕。母の実家で生まれ、後に父の勤務先である京都に移り住む。父は病院勤務で多忙、母との時間が中心だった。永観堂幼稚園で明るく…
薬剤師夫婦/夫です。 今回は「岡山を拠点にした子育てと鹿児島単身赴任ライフ」についてまとめる。夫(私)は薬剤師で関西出身、妻は岡山出身の薬剤師である。現在、岡山中心地で母子4人が暮らし、私は鹿児島(薩摩川内)で単身赴任中。月2回は岡山に帰省し…
薬剤師夫婦/夫です。 病院薬剤師として日々患者と向き合う中で、ある疑問が浮かんだ。 それは「疑義照会は、果たして効率的な手段なのか」ということである。 処方箋を持って調剤薬局へ向かう時点で、医師の診察は既に終了している。 薬剤師が疑義照会を行う…
薬剤師夫婦/夫です。 「責任感は立派だと思う。」 この言葉を、私は10年近く薬剤師国家試験を受け続ける身内に伝えた。彼女の努力は間違いなく本物だ。だが結果が出ず、気づけば周りも、本人も苦しんでいた。 先日、彼女は「職場で週1回だけ実習させてほしい…