薬剤師夫婦の日常

子供のことや薬の話

2025-12-01から1ヶ月間の記事一覧

同じナトリウムチャネル遮断薬なのに、なぜ嚥下への影響が違うのか

薬剤師夫婦/夫です。 抗不整脈薬の服薬支援をしていると、 「同じナトリウムチャネル遮断薬なのに、なぜメキシレチンは嚥下に影響して、ピルシカイニドは問題になりにくいのか」 と疑問に感じる場面があります。今回は、その違いを整理します。 Vaughan Wil…

第1世代抗ヒスタミン薬2剤併用は保険上問題になるのか?〜耳鼻科処方を考察する〜

薬剤師夫婦/夫です。 今回は、耳鼻科で見かけた抗ヒスタミン薬の処方について、「保険適応上の観点」も含めて考察してみたいと思います。 症例の概要 30代女性。 処方内容 ・ヒドロキシジン25mg 夕食後1カプセル ・d-クロルフェニラミン2mg 朝夕食後2錠(い…

セレネース®️筋注・静注の違いを「ハロペリドール」として整理する

薬剤師夫婦/夫です。 急性期病棟やリハビリ病棟、緩和ケア領域において、不穏や興奮に対して用いられる薬剤の代表がハロペリドールである。 日本では商品名「セレネース®️」として馴染みが深いが、本稿ではあえて一般名であるハロペリドールとして整理する…

動物咬傷後に蜂窩織炎を疑ったときの抗菌薬設計 ― 注射から内服への切り替えと併用の考え方 ―

薬剤師夫婦/夫です。 はじめに 動物咬傷は一見軽症に見えても、数十時間以内に急速な局所炎症を来すことがある。特に皮膚・皮下組織に感染が波及した場合、蜂窩織炎として重症化するリスクがあるため、初期の抗菌薬選択と治療設計が重要となる。 本稿では、…

B型肝炎ワクチン接種とホルモン治療の併用は問題になるのか

薬剤師夫婦/夫です。 はじめに B型肝炎ワクチンは、医療従事者や若年層を中心に接種機会が増えている。一方で、婦人科領域では月経困難症や子宮内膜症などに対して、黄体ホルモン作用を有する薬剤が広く使用されている。 本記事では、黄体ホルモン製剤を服…

薬剤師が診察に同席するという選択 ― 三叉神経痛疑いの一例から見える有用性 ―

薬剤師夫婦/夫です。 はじめに 薬剤師の役割は「処方された薬を安全に渡すこと」だけではない。近年、病棟や外来、在宅の現場において、診察に薬剤師が同席する意義が改めて問われている。本稿では、顔面痛を主訴とする患者の診察に薬剤師が同席した一場面…

ダパグリフロジン研修に感じた違和感 ――「推察」と「確認」の決定的な差

薬剤師夫婦/夫です。 SGLT2阻害薬、とりわけダパグリフロジンに関する研修を視聴する中で、強い違和感を覚えた。 「カルテが見れないので」「薬歴を遡る」「患者からキーワード(KW)を聞き出す」といった発言が繰り返されたからである。 結論から言えば、…

乳酸カルシウムの継続意義を再考する ──骨粗鬆症治療における“カルシウム補給薬”の本当の役割**

薬剤師夫婦/夫です。 はじめに 乳酸カルシウムは外来で長期間処方されていることが多い。しかし、その本質はカルシウム補給薬であり、骨密度改善や骨折予防といった骨粗鬆症治療効果をもつわけではない。この誤解こそ、入院時に見直しが必要となる理由であ…