薬剤師夫婦の日常

子供のことや薬の話

【効率化】薬剤師の本質と、医療の未来を考える

 

薬剤師夫婦/夫です。

 

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病院薬剤師として日々患者と向き合う中で、ある疑問が浮かんだ。

それは「疑義照会は、果たして効率的な手段なのか」ということである。

 


処方箋を持って調剤薬局へ向かう時点で、医師の診察は既に終了している。

薬剤師が疑義照会を行う場合、医師は現在の業務を中断し、電話対応を余儀なくされる。

しかも、その疑義の内容が緊急か否かも不明であるため、無視することもできない。

結果として、患者は薬局で待たされ、医療従事者も無駄な時間を費やすという現実がある。

 


ならば、診察中に薬剤師がその場にいて、処方の設計段階から関与すればよい。

疑義照会そのものが不要となるため、これは究極の効率化である。

 


私の勤務先である病院では、実際にこの「診療参加型」の薬剤師業務を実践している。

処方の段階で医師と共に確認・調整を行うことで、無駄を排除し、患者にとって最適な医療を提供する仕組みである。

 


しかし、調剤薬局の現状に目を向けると、多くが株式会社として経営され、利益を追求するあまり「薬剤師の本来の価値」を十分に発揮できていないと感じる。

それを感じたからこそ、調剤薬局時代には『訪問診療同行』を実践していた。

処方箋の処理効率、業務のスピード、利益率——これらは経営上必要な視点である。

だが、それが患者一人ひとりの安全や生活の質向上を置き去りにしていないだろうか、と考えざるを得ない。

 


これからの薬剤師には、単なる「処方箋の処理者」を超え、チーム医療の一員として、医療の本質に関与する役割が求められるはずである。

具体的には薬学的知識による介入、薬の適正使用の推進。

調剤薬局においても、在宅医療やオンライン服薬指導、患者アウトカムの改善に取り組むことで、薬剤師の価値を最大化する道は開かれている。

 


「薬剤師が医療の最前線で何をすべきか」

「医療の本質にどう貢献するか」

これらを改めて考える日々である。

 

 

 

おまけ

愛用のOTC医薬品

日頃のケアを大切にしている。薬局に勤めている頃は自局で良くオススメしていた。基剤(有効成分以外の軟膏のベース)は使用感を決定するが、有効成分が同じでも使用感が好みでなければ日頃のケアには不向きである。使用感含め、色々使って試してみるのが望ましい。ヒルマイルドの有効成分はヘパリン類似物質。何かと話題のヒルドイド ®️と同成分である。その点で試す価値はある。

 

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