薬剤師夫婦/夫です。

結論
法律上・薬価基準上の投与日数制限はない
ただし、日本頭痛学会ガイドラインでは月10日以内(推奨8日以内)の使用が望ましい
処方例としては10回分前後が多く、20回分を超える場合はMOH(薬物使用過多による頭痛)リスク説明が必要
根拠
- 法的制限
- トリプタン系(スマトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタンなど)には日数制限は設定されていない。
- 臨床的制限(ガイドライン)
- 日本頭痛学会『慢性頭痛の診療ガイドライン2021』
- 急性期治療薬(トリプタン等)の使用は、薬物乱用頭痛(MOH)予防のため、**月10日以内(できれば8日以内)**にとどめることが推奨される。
薬剤師としての対応ポイント
- 制限の有無を明確に
「制限なし」は正しいが、ガイドラインの推奨回数も併せて伝える。
- MOHリスクの説明
頻回使用で頭痛が慢性化する可能性があることを共有。
- 予防療法の検討提案
使用日数が多い場合、予防薬や生活改善の併用を医師と共有。
- 処方意図の確認
「1か月分」=必ずしも30回分ではなく、使用頻度の想定を確認。
望ましい返答例
「日数制限はありません。ただし日本頭痛学会のガイドラインでは、薬物乱用頭痛予防のため月10日以内の使用が推奨されています。一般的には10回分程度の処方が多いですが、20回分を超える場合はMOHのリスク説明を行った方が安全です。」
初心者薬剤師向けの注意点
「制限なし=大量処方OK」ではない
根拠(ガイドライン・添付文書)を提示して説明する習慣を持つ
医師とのやり取りは法的側面+臨床的視点の両方で返答する
ベテラン薬剤師視点
医師の「1か月分」という言葉から患者背景(使用頻度・予防療法未導入など)を推測
予防的介入や代替案の提案をセットで行うことで信頼性が高まる
参考
日本頭痛学会. 慢性頭痛の診療ガイドライン2021. 南江堂.
日本頭痛学会HP: https://www.jhsnet.net/
