薬剤師夫婦の日常

子供のことや薬の話

【残薬】いかに飲めてないかを薬局薬剤師は知らない

 

薬剤師夫婦/夫です。

 

今日はお薬の飲み残し、飲み忘れについて。

 

訪問専門薬局になってから、高齢者の飲み残しや飲み忘れがいかに多いかを痛感します。

 

さらに言えば、外来で調剤し薬を渡している薬局がどれだけ把握していないかを思い知らされます。

 

(私が前職そうだったので。。。あの人飲めてなかったんだろなーとふと思う。)

 

「これまでは通院してて薬は病院の隣の薬局でもらってたけど、通院が難しくなったので訪問診療に切り替えてました。薬局も持ってきてもらえると助かります。」

 

こういった方などを初回訪問した時の残薬の量に愕然とする事は少なくありません。

 

例えば、

ノイロトロピン 4錠分2朝夕食後 28日分

→112錠

を袋に入れて外来ではお渡しします。

 

この100錠の束が家に入るとゴロゴロ4つも5つも家に散乱してたりします。

 

4つもあればザッと4ヶ月分の残薬です。

 

外来の薬局はこれほど飲めていないことを把握できているはずがありません。

 

そもそも正直、高齢者に毎食後の薬をきっちり飲んでくださいと言うのは難しい気がします。

(だいたいお昼は飲んでません。)

 

ヘルパーさんに渡してもらうなり、訪看さんにカレンダーで管理してもらうなりして初めて服薬コンプライアンスが向上します。

 

(飲まないと命に関わる薬なら飲み忘れが大量にある時点で何かしらの重大なイベントが起こっているはずです。それがないという事はつまりは…その薬って必要?ってことに…)

 

訪問専門薬局は一包化(服用時点でパックする事)が当たり前で、シートのままお渡しする事は稀です。

 

(それでも飲み忘れは全然ありますが。)

 

まず取り出しにくいし、朝に5錠、昼に2錠、夕に6錠、寝る前に2錠など1日に15回もいちいちシートから取り出していたらおそらく指が痛くなります。

 

この時点で外来メインの薬局とは異なります。

 

外来メインの薬局を否定している訳ではありません。

 

外来も必要ですしニーズはあります。

 

ただ高齢者に朝昼夕寝る前の薬を10種類28日分いっぺんに渡してもまず飲めないことは認識しておいた方が良いと思います。

 

外来でもらった薬の残薬に愕然とすることが続いたので記事にしてみました。

 

外来調剤でお渡ししている薬剤師の方は気になったら訪問することをお勧めします。

 

大体その予想は当たってます。