薬剤師夫婦の日常

子供のことや薬の話

【敷地内薬局】利益を追求する株式会社の限界

 

薬剤師夫婦/夫です。

 

今日は以下の記事に対する私の意見です。

 

やや感情的な部分はご容赦ください。

 

『アイン社長逮捕で改めて考える なぜ敷地内薬局がいけないのか』日経ドラッグインフォメーション

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/inout/202312/582175.html

 

今回の不正は『共謀して公正な入札を妨害した疑い』にある。

 

敷地内薬局が不適切とは結びつかない。

 

また、『医師と薬剤師が互いに独立して監視し合う』ことが医薬分業の根幹なら、敷地内薬局は独立してないのか。

 

『利便性』の敷地内と『安全性』の敷地外が構図として成り立つなら、今すぐ敷地内薬局を撤廃すべき。

 

そうなってないのは最低限の安全性が担保されているからではないか。

 

むしろ医師に対面で疑義照会できる敷地内薬局は安全性の面で優っているとさえ思う。

 

疑義照会は『気づいてくれてありがとう』と感謝されることも少なくない。

 

また、敷地内薬局は『適切な疑義照会ができにくくなる可能性がある』とは?

 

薬剤師は処方に疑義がある場合は解決してからでなければ調剤してはならない。

 

法律で定められていることであり、そもそもそのような『可能性』があってはならない。

 

私の見解として、筆者知人(?)の経験にある『私の処方にケチをつける薬局はでていけ』と発言した医師と薬剤師の関係性構築に問題があると考える。

 

確認したいのは、疑義照会をした薬剤師と処方医(敷地内薬局を追い出す権限のある医師)の関係性は如何ほどであったのか。

 

私が想像するに面識すらなかったのではないか。

 

これは私の持論であるが、面識があれば(面識があると認識されていれば)疑義照会で揉める事はない。

 

少なくとも他所の組織の長をつかまえて脅しをかけるようなことはしない。

 

例えば、警察官が乱暴な運転をしている人に注意をしたとして、その警察官が偶然にも知り合いだったり面識があれば腹を立てたりするだろうか。

 

警察官(運転手と知人)「気をつけてね。」

運転手(警察官と知人)「急いでたんだ。ごめんね。」

 

で終わる。

 

少なくとも、

 

運転手(警察官と知人)「俺の運転にケチをつけるのか。」

 

とは言わないだろう。

 

もしそれが病院の方針として敷地内薬局を追い出すような働きがあるとすれば、それはその病院に問題があると言わざるを得ない。

 

後に入る薬局も何故撤退したのかを調査して入る以上、理不尽な追い出され方をした敷地内に入るのはリスクが高すぎるだろう。

 

従って、この記事は今回の事件と『敷地内薬局は相応しくない』と言う筆者の意見のこじ付けである。

 

仮に筆者に資金力とコミュニティがあり、敷地内薬局開局の打診があれば必ず断ると言い切るのか疑問である。

 

調剤薬局経営者の筆者が敷地内薬局に反対の立場をとるのは、医薬分業と言う大義名分を語りながら、近隣に敷地内薬局が増えれば、地域に散らばる院外処方が減り、最大の収益源である処方箋枚数が減り、筆者の薬局経営が立ち行かなくなるのを懸念しているからに他ならない。

 

それが見え隠れするこじ付けの理論に違和感があったので考えを記してみた。