薬剤師夫婦の日常

子供のことや薬の話

【救急医】医療ドラマの世界

 

薬剤師夫婦/夫です。

 

常勤医ではない救急医が当院に来る機会がある。

 

夜間救急当番。

 

その地域の夜間救急医療を近隣医療機関と輪番制で担っている。

 

当院は慢性期病院であり、基本的に救急医療には対応していない。

 

ただ、この時だけは職員一丸となって普段にはない救急医療で地域に貢献する。

 

その一つが当番である。

 

当院常勤医は日頃から救急をやっている訳ではなく、慢性期医療のスペシャリストである。

 

そこにプラスして当番となるとその負担は大きい。

 

そこで手を貸してくれるのが非常勤の救急医である。

 

勿論、慢性期にかかる患者を継続して治療できる医師はその道のスペシャリストであり、救急にはない観点で医療を行っている。

 

少しずつ腎機能低下など生理機能の低下と共に点滴量や薬物量は調節しなければすぐに過量投与になる。

 

小児薬用量と同様、高齢者薬用量と呼べるかもしれない。

 

一方で救急医は、その時困った症状のある患者に対して瞬時の判断で最適解を導き出しその症状を取り除く治療にあたる。

 

救急受診患者は待ってくれない。

 

次から次へと患者がくることもある。(不思議と重なる)

 

その場合はトリアージが必要となる。

 

簡単に言うと優先順位。

 

アナフィラキシーショックは最も重篤な状態の一つであり、命に関わるが、胃腸炎などはそれに比べると緊急性はない。

 

その判断を一つ一つ丁寧に的確に迅速に行なっていく。

 

その様子を側で見ていると鳥肌がたつ。

 

同時に4〜5つのことを並行して優先度の高いものから行うのを見ると同じ人間とは思えない。

 

台本がない医療ドラマを生で見ている感じ。

 

一つ間違えると人が目の前で息を引き取る可能性だってある。

 

そこに薬剤師として関わる事ができている高揚感。

 

薬局で予防医療を主にしてきた者としては新鮮であり、医療を志した頃の事を思い出す。

 

なかなか医療従事者になって良かったと思う場面も少なくなってきたが、この時のことを振り返るとそんな感情になる。

 

反省も多々あるが、知識をアップデートできる機会があるのも有り難い。

 

引き続き地域医療に貢献できるよう努める。