薬剤師夫婦の日常

子供のことや薬の話

【熱量】Webでも伝わる研修の質

 

薬剤師夫婦/夫です。

 

今日は最近受けた研修について。

 

テーマは『ジェネリック医薬品』

 

睡眠薬混入事件によって、医薬品メーカー、特にジェネリック医薬品メーカーには世間から厳しい目が向けられています。

 

信頼を得るのは莫大な時間がかかりますが、失うのは一瞬です。

 

ジェネリック医薬品メーカーにも様々あり、地上波テレビのCMにも流れるような大手ジェネリックメーカーもあれば、聞いたこともない小中規模メーカーもあります。

 

今回の事件を起こしたメーカーはさほど大きくない一方、今日演者の先生は大手に分類されるであろうジェネリック医薬品メーカー、東和薬品の所属でした。

 

業界を引っ張る立場上、今回の事件は他人事ではなく影響もゼロではありません。

 

「これだからジェネリックは・・・」

 

「先発の恩恵を受けて楽をしているからだ」

 

などと業界内外から厳しく批判されます。

 

そんな中でも、東和薬品はこれまでの姿勢を崩さず、『日本の医療を支える責任』を理念に、厳しい状況でも歯を食いしばって日々製剤研究、安定供給に取り組んでいることを知りました。

 

コロナ禍で医薬品の供給は非常に不安定になっています。(原薬が取れないなど)

 

くすりが必要な人の基に、素早く確実に届くとは限らない状況です。

 

薬剤師は必要と判断した薬が少しでも早く患者さんの基に届き治療できるようにあの手この手を使います。

 

それは医薬品メーカーも同じで、工場フル稼働でくすりを作り安定供給に努めます。

 

 すべては日本の医療を支える為。

 

研修を受けて、業界を医療従事者で例えるなら、

 

●先発メーカー=新しい薬の開発

      →病気を治す医師

 

●ジェネリックメーカー=飲みやすく使いやすい薬の開発

      →治療が適切であるようサポートする薬剤師

 

このようなイメージを持ちました。

 

いくら素晴らしい薬が開発されても、患者さんが投与を拒否したり、継続率が悪ければ想定する治療はできません。

 

患者さんが納得して受けやすい治療を選択できるようにサポートするのがジェネリック医薬品であり、薬剤師であると考えると、ジェネリック医薬品に親近感が湧いてきました。

 

現時点では批判の対象であるジェネリックメーカーも、医療費削減の観点から、これから益々日本の医療を支える存在となることはまず間違いありません。

 

他の先進国と比較しても、わが国のジェネリック医薬品の普及率はまだまだ低水準です。

 

薬剤師は(ジェネリック医薬品の肩を持つわけではありませんが)、国の医療を支える為、(子や孫世代への)国民皆保険の維持継続の為、理論上同等と考えられるジェネリック医薬品による薬物治療を根気強く患者さんに伝え、ジェネリックを普及させることが薬剤師の一つの使命だと考えます。(勿論、異物混入などあってはならない。商品の質が保証されていることが前提。)

 

 世間的な批判は真摯に受け止め、信頼が回復できるように日々努力することでしか、日本の医療を支えることはできません。

 

薬剤師は薬があってこそ治療ができる存在です。

 

このような状況でも、自分(自社)の利益だけを考えるのではなく、第一は「患者さんの為」「国の為に」より良い薬物治療が提供できるよう、医薬品メーカーと共に、自己研鑽に励むことを心に誓った心に刺さる内容の研修でした。