薬剤師夫婦/夫です。
今日は私の体験談です。
私は中学~高校までバスケ部に所属し、バスケ漬けの日々を送っていました。
今でもバスケットは見るのもするのも大好きです。
高校2年の時、私は練習中に大けがをしてまともにバスケができない状態になりました。
左肩関節前方脱臼
脱臼とは関節が外れること。
ヒトの関節の中でも肩の可動域は広く、その分脱臼しやすい部位の一つと言われています。
高校2年の夏合宿、ルーズボール(ボールが弾かれるなどして、どちらのチームの保持でもない状態のボール)を奪い合った際、ボールに手が引っ掛かり、あらぬ方向に腕が曲がり、「グキッ」っという鈍い音と同時に、左肩に激痛がはしり動けなくなりました。
1回目の左肩脱臼です。
救急で処置してもらい、何とか関節をもとの位置に戻してもらうことできました。
(肩をもとの位置に戻すには、「脱力して痛みに耐える」という相反することを同時にしなければならないのですが、初めての脱臼だとそれが難しく、なかなかはまらなかったので苦労しました。)
外科の先生からは『脱臼から3週間は三角巾で固定し安静に。』と言われたので、言われた通り安静にしていました。
その後、今思えば最大の反省点ですが、私は3週間経ったと同時にバスケを再開してしまったのです。
(痛みは1週間もすれば消失し、腕を固定している以外は日常に全く支障はない状態になっていました。)
そしてバスケを再開したその日に2回目の脱臼です。
2回目の脱臼以降、肩関節脱臼について詳しく自分で調べ、高校バスケを続けたい一心で、手術の選択を排除し、筋トレで肩関節を補うことを選びました。
ここでお手本にしたのは、横綱 千代の富士関です。
小柄な体型ながら持ち前の瞬発力と運動神経で大男を投げ倒す横綱も、実は肩の脱臼癖があり、それを補うために腕立てを1日500回以上行い、鋼のような体をつくっていました。
私もそれを手本に検証しましたが、結果は失敗。
現役中に計4回脱臼しました。(顧問先生や監督コーチ、チームメイトには迷惑かけしました。)
仲間の支えもあり、なんとかバスケ部を退部することなく、最後の試合にも(控えとしてですが)出場し、現役生活を終えることができました。
その後も幾度となく(おそらく10回以上)脱臼を繰り返し、初めての脱臼から12年後、転倒による脱臼をきっかけに手術をすることになりました。
関節鏡下肩関節唇形成術
整形外科の先生方のコミュニティに恵まれ、肩関節脱臼に対する形成術で症例数全国トップクラスの名医に執刀していただけることになり、2018年10月手術していただきました。
今回の手術にあたり、「手術直後及びリハビリは痛みを伴うので覚悟しておいてね。」と言われました。
正直、手術直後・・・痛みは半端ではなく、とにかく苦痛(特に麻酔明けと導尿中)であり、リハビリ・・・想像の倍以上痛みを伴いましたし、地味な作業の繰り返しで精神的にもハードでした。(元通り動くようになるのかの不安)
そして術後半年間こつこつリハビリに通い、2019年4月MRI検査で問題もなかった為コンタクトスポーツもOKとなりました。
まぁすぐに復帰をするのは年齢的にも無謀なのでしっかりトレーニングをして徐々に復帰してます。
社会人になってからの全身麻酔での手術は日数や体力仕事など様々な面で負担がかかるので、『学生の頃にやっておけばよかったなぁ。』と思ったりもしましたが、「医療は日々進歩しているのだから、今がベストのタイミングだったのだろう。」と言われたことに妙に納得しました。
歳を重ねるとどうしても筋力は低下し関節は柔らかくなるので、転倒などして脱臼するリスクは高まります。
職場でも、「自転車で転倒し肩を脱臼した。」という方がちらほらいらっしゃいます。
一度外れた関節腔には脱臼する通り道が出来上がっている為、十分に用心しなければ、簡単に反復性脱臼へ移行してしまいます。(若い方は特にそのリスクが高い。)
皆様の身近にもしそのような方がいたらアドバイスしてあげて下さい。
肩脱臼でお困りのバスケ・ラグビー・アメフトをされてる方、手術するなら若い時の方が良いそうです。
30代の私でも遅いと言われました。
まずは近隣の整形外科の先生に相談を。