薬剤師夫婦の日常

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甘すぎるラグノスが苦手?そんなときの代替案は「モビコール」

 

薬剤師夫婦/夫です。

 

 

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高齢者施設や在宅で便秘に対して処方される「ラグノスゼリー」。その甘味やゼリー特有の食感が苦手という声をしばしば耳にする。

 


そんなとき、有力な代替薬となるのがモビコール®配合内用剤である。

 

 

 

 

 

 

ラグノスとモビコールの違いとは?

 

 

 

ラグノスゼリーの有効成分はラクツロース。これは糖類の一種で、腸内で乳酸や酢酸に分解され、腸内pHを下げながら浸透圧を高めて排便を促す。ただし、この作用は腸内細菌に依存するため、抗菌薬の影響を受けやすい点や、発酵によるガス産生(放屁・腹部膨満)がデメリットになりやすい。

 


対するモビコールはポリエチレングリコール(PEG)を主成分とする高分子化合物で、腸内に水分を保持し便を軟らかくする。腸内細菌の関与がなく、効果が安定しており、ガスが出にくく、腹部症状も比較的少ない。

 

 

 

 

 

 

味と剤形の好みで選ぶ時代へ

 

 

 

ラグノスゼリーは甘いゼリータイプ。服薬が苦にならない患者には飲みやすい反面、「甘すぎる」「ゼリーが気持ち悪い」と感じるケースでは、服薬アドヒアランスが著しく下がる。

 


一方、モビコールは粉末を水に溶かして飲むタイプ。甘さはなく、少ししょっぱい程度。嚥下機能がある患者であれば比較的受け入れられやすい。何より血糖値への影響がなく、糖尿病患者にも安心して使えるのが強みだ。(ラクツロースも血糖値への影響はほとんどないが、α-GIとの併用で懸念点あり。)

 

 

 

 

 

 

モビコールが向いているケース

 

 

 

  • ラグノスの甘味やゼリー剤形が苦手
  • 糖尿病で糖類下剤を避けたい(併用薬次第)
  • 抗菌薬使用中でラクツロースが効きにくい
  • ガスや腹部膨満感が問題となる場合
  • 腎機能に不安がありマグネシウム製剤を避けたい

 

 

 

 

 

 

 

使用時の注意点

 

 

 

モビコールは1包を60mLの水に溶かして飲む必要があり、水分摂取が難しい患者には向かない場合もある。また、飲み残しがあると効果が不十分になるため、介助のある施設や在宅では服薬管理にひと工夫が必要だ。

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

 

ラグノスゼリーの代替として、モビコールは非常に優れた選択肢である。特に、甘味が苦手な高齢者、糖尿病患者、ガスの副作用に悩む人には積極的に提案したい。剤形や味が患者のQOLに大きく影響することを、あらためて意識したいところだ。