薬剤師夫婦の日常

子供のことや薬の話

【柔軟性】質より早さ

 

薬剤師夫婦/夫です。

 

連日変化のない日はありません。

 

こういう命にかかわる緊急事態では『質』ではなく『早さ』だと思っています。

 

質と早さが兼ね備えられていれば、それに越したことはありませんが、『今あるもの、今ある(正しい)情報、今ある知識』で、『できること、伝えられること、分かること』をする。

 

それは医療従事者として、目の前の患者さんに対して何をすべきかを考えれば答えは見えてきます。

 

具体的には、先週の外出自粛が発出されたとき、その次の営業日には当局のお薬お渡しカウンターにはビニールカーテンを付けました。

 

と言っても、そんな都合よくビニールカーテン、あるいはそれに代わるものがすぐに手に入る訳ありません。

 

でも次の営業日には患者さんはやってきます。

 

外出自粛発出の中、病院を受診して来局する患者さんは、感染の不安を抱えています。

 

医療機関において、コロナウイルス感染のリスクを減らす事は第一優先ですが、加えて少しでもコロナに対する心理的不安要素を減らすのが、薬局の果たす義務だと考えます。

 

外出自粛が発出したその日の夜、ビニールカーテンの代用品として何があるか考えました。

 

ウイルスを通さない材質を調べ、毎日清潔にできる事、すぐに手に入る事を条件に、我が家で使っていたCDウォールと突っ張り棒を薬局に持って行きました。

 

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見た目には問題はありますが、何もない、何もしないより断然良いと考えます。

 

明らかに会話が薬局よりも少ないコンビニがビニールカーテンを設置しているのをTwitterで確認して、やらない選択肢はあり得ませんでした。

 

結局は寸法を精密に測定した見た目にも素晴らしいアクリル板を付けることになりましたが、それも外出自粛が発出されてから1週間以上経ってからの事です。

 

外出自粛発出後、すぐに何もしていなかったとしたら、もしこれが政治家なら間違いなく批判されてます。

 

とりあえずあるもので代用する。

 

調剤においてもこのような場面には出くわします。

 

処方薬がなく、今から手配していれば次の日のお昼以降になるが、治療はすぐにでも開始した方がいい場合、今ある在庫の薬で代用(処方医の了承を得た上で)することを考えるのは薬剤師の重要な職能です。

 

今回のウイルスの蔓延は様々な事を教え経験させてくれます。

 

イレギュラーが続き疲労が蓄積される日々ですが、人類がウイルスに打ち勝つ日が来る事を信じて今できることを精一杯やります。