薬剤師 夫です。
今ニュースに取り上げられてる抗潰瘍薬のラニチジンについて。
アメリカの調査で原薬を同じくするラニチジン製剤で発がん性物質が検出されたとのこと。
日本でも数社のラニチジン製剤で発がん性物質が検出されました。
各メーカーの対応が急がれます。
このようなとき、薬剤師としては代替え案を用意しなければならない。
私の見解としては適応症に対する用法の観点から、ファモチジンへの切り替えが無難であると考えます。
ラニチジンの薬理作用のデータが少ないので比較が(ファモチジンだけでなく、全てのH2拮抗薬についても)難しいが、ファモチジンであれば市販薬もあるのでどうしても受診ができない場合は次の受診までの繋ぎとして選択肢に加えられる点でも有用ではないでしょうか。
↑ただし、今回のような緊急事態の場合のみの応急処置的な対処の為、ラニチジンを定期的に服用されてた方のファモチジンへの切り替えは必ず主治医に確認をとってからにしていただきたいと思います。
話は少し変わりますが、最近喫煙される方がだいぶ減りましたね。
受動喫煙に配慮して喫煙者が隔離されてる為でしょうか。
この調子で喫煙者と非喫煙者が隔離される世の中が進めばいいと思っているのですが、喫煙される方は今回のニュースを聞いてどのようにお感じなのかとふと思いました。
毎日発がん物質を肺から吸入している喫煙者の方は、生産者から
「これには発がん物質が確実に入ってます。ですが合法的に販売してます。周りにも発がん物質をばら撒く可能性があるので気をつけてください。」
と言われているにも関わらず回収に応じず自粛もせず依存の為発がん物質を摂取し続けているということになります。
周りへの発がんリスクを上昇させる危険を承知の上で。
薬を飲んで発がん物質が混入していた患者さんにとっては気の毒な話で、一刻も早く中止して治療薬を切り替える必要がありますが、喫煙者は何の治療をしているわけでもなく、ただただ発がん物質を吸入しているわけです。
これを読んでも喫煙される方に対する薬剤師としての代替え案は、禁煙外来の受診が妥当だと考えますがいかがでしょうか。