薬剤師夫婦の日常

子供のことや薬の話

【変革の時】薬剤師の利用価値

 

薬剤師夫婦/夫です。

 

今日は薬剤師の利用価値について漠然と語ってみたいと思います。

 

私が今の会社に入った時は、まだ薬局バブル期であり、薬局を開局すれば儲かる時代でした。

 

薬剤師の求人も多く薬剤師国家資格を持っているだけで引く手数多。

 

それが国の調剤報酬改定の度に、利益は下がり、国のビジョンに沿わない薬局は淘汰されていきました。(厳密には、淘汰と言うより合併吸収されていきました。)

 

ここ数年で薬局数は閾値に達した為、これからは質が伴わない薬局は大きな組織に吸収されるか経営が成り立たなくなっていきます。

 

「薬剤師は薬のプロとして患者に何ができるのか。」

 

そんな事を日々考えている薬剤師はどのくらいいるのでしょう。

 

今30代前半の薬剤師は、薬学部が6年制に移行したての頃の薬学教育を受けてきています。

 

様々な社会的な期待を抱かれ薬剤師として仕事に取り組んで10年、現在の50,60代の一部の薬剤師の存在に悪戦苦闘してきた方も少なくないと思います。

 

『処方箋の通りに薬を準備する。』

『患者に薬を渡す。』

『世間話=服薬指導』

 

↑昔の薬剤師にとっての仕事は現在国から評価されていません。

 

『処方箋を疑ってみる。』

『必要のない薬は渡さない。』

『適切な薬物治療=服薬指導』

 

これらが今国から評価されている内容です。

 

要するに薬学的知識が評価される時代です。

 

勉強しない薬剤師は国から評価されません。

 

しかし、薬剤師の国家資格は更新制ではない為、持っているだけで仕事を与えられ、表面的には薬剤師の仕事ができているように見えます。

 

質に関しては同じ医療従事者が見れば一目瞭然です。

 

この歯痒さは若い薬剤師だけでなく国も感じているところではないでしょうか

 

これからの薬局薬剤師は、薬学的知識の質の差が評価される時代だと思います。

 

データから得られた結果を考察し自分の見解を持つ。

 

各々の見解のレベルの差はあれど、「知りません。」「わかりません。」は許されない世界です。

 

ノーベル賞を取った大先生が言っている事だから間違いない!は科学的根拠に乏しく、勿論実績ある先生の見解は参考になりますが、あくまで自分の見解は自分自身の責任です。

 

医療の中枢を担うのは医師であり、誰よりも勉強し、技術を磨き、知識を身につけ、日々プレッシャーを打ち勝っているリスペクトすべき存在です。

 

薬剤師は薬学的知見に基づき、各々見解を持つので、その負担を少しでも減らすことに利用価値があると思います。

 

確かに薬剤師がいると業務量は増えてしまいます。(特に疑義照会の対応など)

 

他科受診による重複を減らし、医療費削減だけでなく、薬の治療効果を最大化できる薬剤師は使い方次第ではないでしょうか。