薬剤師 夫です。
耳鼻科で処方されるめまいの薬について考察します。
ベタヒスチン錠6mg 3T分3毎食後 30日分
苓桂朮甘湯 7.5g 分3毎食前 30日分
西洋と東洋の薬を併用したシンプルな処方ですが、漢方については構成生薬の観点からシンプルとは言い難いです。
ベタヒスチンに関しては内耳の血流増加によるめまい改善を期待してることが考えられます。
一方、苓桂朮甘湯については、めまいだけではなく、イライラや動機・息切れ、頭痛にも効果が期待できます。
構成生薬の漢字一文字ずつを取ってつけられたこの漢方は、その構成生薬数こそ多くありませんが、一つ一つに重要な役割があります。
苓・・・茯苓(利尿作用もあり水を整える)
桂・・・経皮(シナモン、発汗作用)
朮・・・蒼朮(中枢抑制)
甘・・・甘草(調整役)
以前にも書きましたが、構成生薬数が少ないので、比較的効果の発現は速やかだと考えます。
めまいの原因として最も多い水滞、水の停滞や偏在を改善することを期待し、やや神経質な方には効果の実感が早く、また違うアプローチでの作用が期待できます。
めまいの原因は様々なのでセカンドオピニオン含め、改善がみられなければ早めに医師に相談することをお勧めします。