薬剤師 夫です。
私自身がインフルエンザに感染しました。
人生初感染です。四月という珍しい時期に。
あるプロ野球選手もこの時期に感染して2軍落ちしたそうです。
•••私も2軍落ちでしょうか。
ネガティブに考えるのはこのくらいにして。
旅の疲れとウイルスの増殖に一区切りついたところで、医療従事者らしく実体験を踏まえながらこのインフルエンザの薬物治療についてお話ししようと思います。
インフルエンザの予防接種
最も質問が多いのが、
「予防接種しててもかかるんですか?」
というもの。
インフルエンザ予防接種の最大の目的は重症化予防。
特に高齢者、乳幼児、基礎疾患をお持ちの重症化によるリスクの高い方に推奨されます。
残念ながら予防接種を受けたからと言って発症を完全に抑える事はできません。
インフルエンザの感染経路は、接触感染と飛沫感染。
流行時期はマスクとうがい手洗いが想像以上に大切です。
薬物治療
今年話題となりました。新薬バロキサビル。
薬局薬剤師としては、これほど服薬指導の楽な薬はなかったので大助かりでした。
しんどい思いをして受診し薬を待つ患者さんからしても同様かと思われます。
ただし、問題となった薬物耐性。
治験の段階から可能性は示唆されていたようですが、n数増加でそれが浮き彫りとなってしまいました。
インフルエンザ治療薬には我が国では(2019.04現在)以下の5製品が承認されています。
- オセルタミビル[経口、5日継続]
- ザナミビル[吸入、5日継続]
- ラニナミビル[吸入、1日]
- ペラミビル[点滴、15分]
- バロキサビル[経口、1日]
それぞれ特徴がありますが、中でもバロキサビルは新作用機序のインフルエンザ治療薬なので薬剤師としては興味がそそられました。
(去年の春頃には発売はされていたが、実績が少ないからと敬遠されて本格的な使用は今年から)
いずれの薬物も
✖️「ウイルスをやっつける」
⭕️「ウイルスの増殖を抑える」
効果しかありません。
増えに増えた状態で増殖を抑制する薬を使っても意味はありませんよね?
だから『発症後48時間以内』というタイムリミットが設けられています。
また、これを見たときに
『1日で終わるのがあるならそれだけにすれば良いのに』
と思われた方もいるかもしれません。
5日継続のメリットを一つ挙げるとすれば、
「続けてる間は外出控えてね」
の一言で感染拡大を防ぐことができます。個人レベルでは好まれなくても社会レベルでは上2つが望まれている気はします。
経口も吸入も難しい方に優先して使いたいのがペラミビル。在庫や手間を考えるとベッドを持たないクリニックにとってはメリットが少ないかもしれません。それでもペラミビルを選択肢の一つとして持っているのは本当に頭が下がります。
吸入が難しいお子さまにはオセルタミビルで間違いないと思います。ドライシロップは混ぜるものに注意して飲ませてあげてください。
潜伏期間と症状
インフルエンザウイルスの潜伏期間は1〜5日と言われています。
私の場合いつ感染したかわかりません。
ただ、沖縄はインフルエンザの流行に波があり、今ちょうど流行シーズンだったようです。
なのでおそらく沖縄で感染してます。
大阪で広めないようにしなければ。
↓合わせてお読みください。時系列で症状書いてます。
<私の場合>
沖縄初日の夜から咳が出てました。
2日目の夜には咳が止まらなくなりました。
発熱は3日目の夕方、帰阪してからだと思います。
筋肉痛に加え、寒気と倦怠感があらわれました。
帰阪後、一晩は39.5℃をキープ。
翌朝も39.0℃で受診。
インフルエンザ陽性反応が出た為、ペラミビル投与。
アセトアミノフェン(200)内服。
帰宅後、ツムラ竹〇温胆湯、エプラジノン(20)、カルボシステイン(250)内服。
38.5℃付近を彷徨いながらその翌朝解熱しました。
帰阪後〜受診まで1hrおきに目が覚め、睡眠はほとんど取れず、食事も摂れませんでした。
体重67.8kg→65.8kg(2kg減)
すぐに戻るとは思いますが。
以上、読んできただきありがとうございました。